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いわき経済報

-福島県いわき市発の地域経済情報紙-

常磐共同火力勿来発電所NOX15年前から改ざん「監査でねつ造見抜けぬ」

いわき市が測定怠る「NOX約10%低く報告」市生活環境部慣れ合い認める

2015年12月18日<いわき経済報・電子版速報>


 福島県いわき市にある東京電力、東北電力などが出資する常磐共同火力(小泉俊彰社長=写真)の勿来発電所(細田誠一所長)は、2000年10月から同発電所から排出されるNOX(ガス量)を約10%から約15%を改ざんし、同市に規制値よりもNOX排出を低く虚偽報告していたことを16日に発表した。このため、18日、清水敏男市長に虚偽報告の事実関係を報告するとともに、清水市長が小泉社長に対し、公害防止協定の順守を厳重に申し入れた。しかし、同市生活環境部(小野益生部長)と所管する環境監視センター(新家勝敏所長)が、一度もNOXの測定はしておらず、同火力発電所との慣れ合いが、改ざん、ねつ造につながったといえる。また、同生活環境部では「これまで測定しなかったミスと慣れ合いは認めざるを得ない」と語った。

 小泉社長は「長年の改ざんは監査でも見抜けなかった。会社ぐるみではない。環境グループが改ざんした」とマスコミのインタビューで語った。清水市長は、マスコミのインタビューに応ぜず、そそくさと席を外した。この悪質なNOX排出ねつ造に対し、同市が一度もNOX測定しなかった責任は重大である。常磐共同火力だけに責任を押し付けるのは、解決策にならない。清水市長の責任でもあり、長年に渡り野放し状態で放置してきた行政の責任でもある。市の公害防止協定は何だったのか疑問が残る。

 同勿来発電所の改ざんねつ造プラントは、6号機(出力17万5000キロワット=重油)と7号機(同25万キロワット=石炭・炭化燃料・木質ペレット)さらに8号機(同60万キロワット=同)、9号機(同60万キロワット=重油・石炭・炭化燃料・木質ペレット)の合計162万5000キロワットのねつ造である。同生活環境部では18日、午前10時に測定したNOX値は、7号機で255・2ppm、8号機で42ppm、9号機で47・9ppmあった。常磐共同火力では、人畜に影響がなく、大気汚染防止法に抵触してないというが「異なるデータの改ざん、ねつ造が重大な責任、それを測定していなかった同市も責任がある」と、いわき経済報は主張したい。同市議会の根本茂議長は「早ければ24日にも常磐共同火力に対し、説明を求め、NOXの改ざんに対して遺憾の意を表明、今後、改ざんがないよう申し入れする。他社の実態も調査するよう市に申し入れる」と語る。常磐共同火力は、任意で同市に改ざん数値を報告しているが、同市生活環境部は、17日の市議会最終日に各派代表者に説明したが「改ざんがあった」とだけの内容にとどめた。改ざんの詳細の報告はしなかったため、一部市議は議会軽視とも受け止めている。

◆敬称略 (真島勝三主筆・元日本工業新聞社東北総局長・元産経新聞社記者)

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