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いわき経済報

-福島県いわき市発の地域経済情報紙-

明星大に葵会が参入「薬学部足かせで独立法人」設立へ

26日、清水敏男市長と明星学苑吉田元一理事長と「大学設置に関する基本事項」の覚書を交換

2015年3月24日<いわき経済報・電子版速報>


 明星学苑いわき明星大学は、1987年にいわき市が誘致、理工系と文系の2学部で開学した。当時、東北では明星大学は知名度が低いことから助成費を含め、総事業費87億1690万円円という巨額を投じて誘致するのは賛否両論の市民の声もあった。同市は総額77億円を負担した。誘致には同市の指名業者である設計事務所が、同学苑の白川晶山学苑主事に話を持ちかけ市長へとつないだ。

明星大学の誘致で期待できる経済効果は必ずしも大きくないが、学生数2400人規模だと年間15億円の生活費など三次産業へ落とされるはずだった。 同市がキャンパス用地(時価120億円相当)造成に20億円、校舎建築費約30億円を助成したもので、同学苑の財務内容などを調査しないで誘致を決めたため、市議会で問題となった経緯がある。

同大学開校後の一昔は学生のレベルも高く人気もあった。 同学苑の2013年度消費収入は約178億円、前年度から2億7500万円減っている。 いわき明星大学は、07年度に薬学部を開設、10年度に科学技術学部の再編などをしたが定員を確保できなく収支決算は悪く厳しい財政事情が続く。 関係筋によると、同大学の新たな法人化を余儀なくされた理由の一つとして、文字通り現在の学部運営が足かせとなっていることだという。本校となる明星学苑は経営が順調に運んでいるが、同大学は東日本大震災前から運営が厳しいといわれていただけに、薬学部設置で運営の正常化を図ろうとした。そして人文学部を教養学部に改組し、4月からスタートするが経営の厳しさは避けられないという。

このようなことから明星学苑は同大学を本校から切り離して独立させ新法人化し、看護学部を新設、医療関係などに精通している葵会グループ関係者が参入することで新生大学経営強化を図るのが狙いではないかと指摘されている。

葵会グループは、医療法人社団葵会を核に同あづま会など病院、介護老人福祉施設や教育機、ホテルなど全国規模で営業展開している企業集団となっている。 葵会グループは、新生大学を本格的に、経営強化、学力強化などを図っていくものとして期待されている。

同市では、本紙の取材に対し、文部科学省から情報を求められれば、新たに設立される「いわき明星大学」を含め、平等に対応すると語っている。 清水敏男市長は「看護学部の新設は、地域医療の充実あるいは若者の当市へ定着すれば役に立つものと心から歓迎したい。看護師不足から地域医療強化につながり期待できる」と語った。葵会グループが、事実上いわき明星大学の立て直しのため、参入したものと見られており、同市内の医療関係者などは、今後の大学運営に注目している。 なお、葵会の新谷幸義理事長にコメントを求めたが、24日までに連絡がなかった。

同市は26日、清水敏男市長と明星学苑の吉田元一理事長が、当時の「大学設置に関する基本事項」と「確認書」の約束事が不履行にならないよう新法人設立に関して新たに覚書を交換し確認する。同市は、新法人には参加しない。 同大学のほか、東日本国際大学も看護学部を開設する計画をもっているという。

◆敬称略 (真島勝三主筆・元日本工業新聞社東北総局長・元産経新聞社記者)

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