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いわき経済報

-福島県いわき市発の地域経済情報紙-

「いわき記者会報道陣ボイコット」で12日福一原発視察へ

細野豪志原発事故収束・再発防止担当大臣がパフォーマンス演出で差別露呈 富岡・浪江など年間172ミリシーベルト安全圏見えず <政府・内閣官房>

2011年11月11日<いわき経済報・電子版速報>

 東日本太平洋沿岸部を襲った3月11日の大地震に伴い大津波が発生、福島県にある東京電力福島第一原子力発電所(出力281万2000㌔㍗=1号機から4号機・総出力469万6000㌔㍗=5号機と6号機含む)の核物質事故で、日本はもちろん世界に放射性物質を少なかれ多かれ拡散させた同原発に12日、細野豪志同担当相が、東京在中の内閣記者会マスコミを従え、比較的低い放射性物質がウロウロしている同原発敷地内を案内するが、福一原発を含めた原発銀座ともいわれるところから約30㌔離れるいわき市で活動している「いわき記者会報道陣8社加盟」や「いわき記者クラブ報道陣12社加盟」をボイコットする福一原発視察となる。この企画は内閣官房が担当するもので、園田康博大臣政務官を引き連れ、内閣記者会加盟社の朝日、毎日、讀賣、日本経済、産経の各新聞と東京、北海道、西日本、京都、中国の各新聞、ジャパンタイムズ、共同通信、時事通信、NHK、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビの19社ほか、福島県政クラブ加盟社の福島県紙の福島民報、福島民友と福島テレビ、福島中央テレビ、福島放送、テレビユー福島、河北新報の7社、外国プレス代表社だけが優遇された取材許可がでた。福島県内の民放テレビ4社はキー局が東京となる。本来行政機関は、マスコミに対して平等の精神を持たなければならない。こうした民主党政権の内閣官房は、大手メディアに弱く、弱者マスコミをバカにした独裁的な考えといえる。 「今回の取材は細野担当相同行取材である。現場の作業への影響を抑え、取材者の過剰な被曝を避けるため、取材人数、時間や範囲を限定させてもらう」という分けもわからない理由を示し、細野担当相のマスコミ差別を露呈した。 内閣官房によると、11日午後、楢葉町と、広野町そばにある福島県が東京電力から寄付してもらったJヴィレッジ(サッカー練習場)で視察の説明などを行うが、マスコミの集合はJR広野駅前広場となる。福一原発の現状を国民や国際社会に広く情報発信することが重要と説明する内閣官房だが、収束もしてない福一原発に、わざわざ現場(敷地から破壊された1号機から4号機の原子力建屋などを眺めるだけの取材)に、または、細野担当相たちが出現するメリットは少ない。 人間が大量被曝すれば重大な病気となるのは必至とされ、最新鋭のロボットも入れない高濃度放射性物質発生の水素爆発は現実で水蒸気爆発ともいえる破壊された原子炉の状態が把握できない状況の中で、マスコミたちは、その物質の数量が低いとされる地点でぶら下がり取材や一部作業員たちと意見交換も行うことに応じるという。 政府は、福一原発事故発生後、マスコミへの取材を正式に認めるのは初めてとなるが、年内冷温停止状態を目指すとする宣言をしただけに、マスコミを従えたパフォーマンス的演出な視察となりそうだ。ちなみに、関係者によると、福一原発敷地内は、年間約300ミリリーベルト前後、1号機そばの事務建屋では、年間約2531ミリシーベルトとなるという。いずれも線量数は1日当たり24時間で計算した。 ラドンなどは除く福島県の宇宙と大地からの放射線量と植物摂取の自然放射性物質は年間約1・04ミリシーベルトあるという。福一原発からは、ヨウ素131、セシウム133(半減期2年)と同137(同30年)、プルトニウム239(同24000年)、ストロンチウム90(同29年)、キセノン133が発生したといわれているが、このほかに、代表的なものはトリチウム、マンガン54、コバルト60、クリプトン85、自然放射性物質のカリウム40、ラジウム226、ウラン235などがある。半減期は短いものは100万分の1から長いものは約10億年ものもある。ウランを核分裂させ、テクネチウム99mやヨウ素131、キセノン135などあらゆる放射性物質が生成される。いずれも東京電力の資料による。人工的なもの、自然的なものの放射性物質は、人間を含めた動物に与える影響は同じとで、体内で蓄積することはないが、大量の被曝はたちまち健康を害するという。 細野担当相たちは、東電に、年内に廃炉工程表を作れと支持したようだが、ここ約一月で精査した工程表など作れるはずが無く、無責任な指示としかいえない。原子炉からの溶融した燃料の取り出しは10年以内に着手を求めた。廃炉は30年以上必要と考えたようだが、専門家の話だと、おそらく50年以上かかるものと予測されるという。燃料貯蔵プールからの燃料取り出しも2年以内に開始するというが、大量の燃料棒がプールされているため、高濃度の放射性物質が作業を妨げる。2013年に燃料棒外部搬出が始まったとしても長時間の歳月が必要とされる。最近判明したキセノン発生などで冷温停止状態も年を越すものと見られている。福一原発周辺の住民たちは、自宅に戻れるようになるための除染に期待しているものの、福一原発正門で毎時30マイクロシーベルト発生していることから年間約259・2ミリシーベルト、富岡町や浪江町、大熊町などはレベルが高いところで毎時10マイクロシーベルト前後だ。また、毎時20マイクロシーベルトのところもあるということで、年間約172・8ミリシーベルト(線量各1日当たり24時間の場合)あるため、基本的には戻れるまでには、安全圏の毎時約0・1マイクロシーベルト(年間約0・864ミリシーベルト=1日当たりで計算)を待つしかない。完全収束するには50年や100年という歳月になると、まともな学者が指摘する。いわき市も安心はできない。10月には高いところで毎時0・8マイクロシーベルトの地域が見つかり、年間約7ミリシーベルト(線量は1日当たり24時間の場合)となるから子供たちの生活は考えさせられるという。11月2日付け、いわき経済報電子版速報=岩城光英・吉野正芳・森雅子・佐藤正久ら自民党各議員に要望=既報で、小さな子供を持つ家庭は、心配するのが当然だ。 政府は「1979年3月28日に起きた米国・スリー・マイル・アイランド(TMI)原子力発電所2号炉(出力95万9000キロワット)の事故などを参考に廃炉工程表などの取り組みを策定したものと思われる」と関係者は指摘している。

◆敬称略 (真島勝三主筆・元日本工業新聞社東北総局長・元産経新聞社記者)

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