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いわき経済報

-福島県いわき市発の地域経済情報紙-

スパリゾートハワイアンズ10月1日再オープン

「ウォーターパーク」と「新ホテルモノリスタワー」は来年1月オープンへ建設急ピッチ 第1四半期赤字も「石油・石炭のウェート増に期待」<常磐興産=福島県いわき市>「フラガール全国きずなキャラバン」ピーアール続く

2011年8月10日<いわき経済報・電子版速報>

 東日本大震災に伴う「フラガール全国きずなキャラバン」展開中の福島県いわき市常磐藤原町にある常磐興産(斎藤一彦社長)のスパリゾートハワイアンズダンサーが、全国各地で行われている地元物産展や夏祭りなどの各種イベントに参加、市民たちに積極的にパフォーマンスダンスなどを繰り広げているが、3月11日と4月11、12日の大地震でダブル被害を受けたスパリゾートハワイアンズのウォーターパークドーム施設などの復旧工事が進み、10月1日から一部再オープンすることになった。 8月10日、同市のクレールコートで、斎藤社長と澤木博孝専務取締役、佐久間博巳取締役執行役員営業本部長、松崎克郎同事業本部長、鈴木治執行役員管理本部副本部長とダンシングチームの加藤由佳理リーダー、同大森梨江サブリーダーが記者会見=写真=をした。斎藤社長から3月期第1四半期決算連結業績とスパリゾートハワイアンズの再営業内容について正式に発表した。 それによると、売上高は33億5400万円で、前年同期比61・3%減。営業損失2億7200万円となり、経常損失3億8000万円となった。大地震に伴う損失は54億6600万円を計上したため、同四半期純損失は59億4500万円(前年同期同純損失3億8100万円)となった。 観光事業は売上高1億1600万円で、前年同期比21億7900万円、94・9%減、営業損失1億7600万円、前年同期損失3000万円となった。また、石炭や石油部門は、東日本大震災の影響大となり、石炭は火力発電所向けなどの操業停止で販売量は減少し、収益は減収となった。石油は販売が減少したものの価格が上がったために増収となった。売上高は23億4200万円で、前年比4700万円、10・1%増となり、営業利益は5500万円、同比1400万円、35・2%増となった。石炭は7月から来年にかけて火力向けのウェートが上向くと見込まれる。「小名浜向け量が増大に期待される」と澤木専務取締役が語る。運輸関係は、火力発電所向け輸送量が大幅に減り、売上高は3億8200万円で、前年同期比1億200万円、21・2%減となり、営業損失3100万円で、同期の営業利益1000万円となった。このように大震災の影響は、大きく減収につながった。

再開する日帰り施設のスプリングパーク(ポリネシアショーを公演も)、スパガーデンパレオネ、露天風呂温泉施設与一やウイルポート・ホテルハワイアンズ東館の宿泊施設は、162室、756人の収容で再開、来年1月には、最大2000人が宿泊できる。スパリゾートハワイアンズは、いわき湯本温泉郷の温泉ホテルや旅館に大きく役立っているが、現在、福島第一原子力発電所の放射性物質拡散で、その収拾に当たっている作業員の宿泊所となっているため、ほとんど同市外からの観光客が宿泊できない。そこでスパリゾート宿泊施設に期待されている。「スパリゾートハワイアンズが元気になれば、温泉郷も必然と観光客の受け入れも増えると考えられる。原発宿泊所では困るので、元通りの温泉郷なるよう期待する」と佐久間営業本部長が語る。「温泉施設の配管は、壊れたものの現在90%復旧、9月までに全面利用でする」と澤木専務取締役の話だ。再オープンまでには、湯量も豊富という。斎藤社長は「フラガールの全国キャラバンで、早く再開してほしいという声が多かった。部分再開でうれしい限りだ。原発風評を乗り越え、会津若松や郡山など中通りも、いわきを含む浜通りも厳しい環境であるが、みんなでがんばっていきたい。農業や商業など、産業を風評原発から乗り切っていかないと思っている。人も増えているので雇用の増も考えなければ」と語った。 スパリゾートハワイアンズの宿泊や入場予約は、8月22日から受け付ける。日帰り入場料は、1500円、800円、500円、宿泊料は、平日9450円、休日前14700円(いずれも従来の半額)とサービス料金となる。

◆◆◆◆◆
スパリゾートハワイアンズは、3月と4月に発生した大地震でウォーターパークのドーム施設が壊れた。このため、常磐興産は、同社グループの常磐開発(佐川藤助社長、福島県いわき市)に復旧工事を発注、補修工事を急ピッチで進めた。3月11日、午後2時46分の大地震伴う被害の復旧作業では、この7月に再オープンを目指していたが、さらに約1ヵ月後の4月11日、12日の大地震発生のダブルパンチ被害で、一部のドーム鉄骨がさらに壊れ、補修・復旧工事を急いでいた。 このドーム・ウォーターパーク内には、温泉大プールやビーチシアター、スライダーワンダーブラック、ワンダーホルン、ワイワイオハナ、アロハタウンなどのほか、フラミュージアム、トロピカルガーデン、ショッピングパーク、アミューズメント館も設けており、ちびっ子たちに大人気だ。 スパリゾートハワイアンズのダンシングチームが、全国各地の震災復興イベントに参加、ダンスパフォーマンスを披露するなど福島県への観光ピーアール、スパリゾートハワイアンズへの観光客誘導も兼ねたキャラバン隊を展開している。11月には、東京でフラガールの最後のキャラバンを行うという。 同社では、来年1月から温泉プールも含めたテーマパークを全面オープンさせるため、補修工事を進め、震災前のスパリゾートハワイアンズに戻す方針だ。 一方、新ホテル「モノリス タワー」は、11月オープンする運びだったが、来年1月にずれ込んだ。グレードアップする新ホテルと一体となるホテルハワイアンズ(一部東館は10月開業)などの既存施設も含め、常夏の楽園の総合娯楽温泉施設として全面的再オープンに期待されている。 Monolith Tower(モノリス タワー)は、総事業費約55億円を投入して建設しているもので、地下1階、地上10階、塔屋1階のRC造り。延べ床面積は1万2336・98平方㍍規模。ゲストルームは、客室125室、定員500人収容の近代的な温泉滞在型リゾートホテルとなり、スタンダードルームのハワイアンジャパネスク和・洋タイプやぜいたくなスイートなど多様性に富んでいる。映画フラガールで話題となった南国フラダンス観光や温泉を含めたリゾート施設の産業に力を入れたのは約20年目の大型投資となる。二世代、三世代ファミリーの旅行者ニーズに求められるスパ施設も兼ねた文字通りのアジアンリゾート雰囲気をかもし出すアイディアいっぱいだ。常磐炭礦閉山後は、炭鉱で働く家族の娘たちをフラガールに育て開業以来、数多くのダンサーなどを育ててきた。フラダンスの鑑賞者などを含めた累積観光客は5300万人を上回り、テレビコマーシャルと共に「日本の常夏のハワイ」として知名度が高い。オープン後、45年経ったスパリゾートは、2007年に162万人をピークに、1984年の不況で、100万人、平均130万人から150万人の利用者で人気を推移している。

◆◆◆岐阜・福井・福島の自然放射線量よりも低い人工放射線量で安全・安心◆◆◆
東日本を襲った今回の大地震や福島第一原子力発電所事故の放射性物質拡散で、いわき市への観光客足の伸び悩みが心配されるが、福島県いわき市内の放射性物質の放射線拡散数値は、人工放射線1時間当たりの実効線量当量は、0・2マイクロシーベルト(マイクロシーベルトはrem)前後となっており、この同量は、年間1・728ミリSv前後=24時間数値で計算=単位と、ガラパリ市(ブラジル国)の自然放射線、年間10ミリSv(ミリrem)よりもはるかに低く人体に影響がないものと見られるという。ちなみに、岐阜県の自然放射線は1・19ミリSv、次いで福井県は同1・17ミリSv、滋賀県は同1・16ミリSvで、福島県は同1・04ミリSv(いずれも年間量=1988年に放射線医学総合研究所の調べ)で、いわき市は自然放射線よりも低い線量となっている。このため、放射線風評などを一掃するため、スパリゾートハワイアンズは、安全・安心をピーアールし、心配なく観光客は足を運んでほしいと、まだまだ続く「フラガール全国きずなキャラバン」で、南国のフラダンスやダンスパフォーマンスなどを披露、いわき市のいわき湯本温泉郷を含め、スパリゾートハワイアンズの温泉総合レジャー施設へ誘客を展開している。 ちなみに、スパリゾートハワイアンズは、4月から人工放射性物質を測定、外部は0・15マイクロシーベルト、パークの内部は0・09から0・10マイクロシーベルト(各1時間当たり)で、屋外の人工放射線量数値は年間1・296ミリSvとる。オープン後も観光者の安心・安全を守るため、常磐興産が測定する。 セシウム134と同137、ヨウ素131、コバルト60、マンガン54、キセノン133、は、γ線(ガンマ線)なので波長が短く、物質を透過する能力が強い性質を持っている。アルミニウムなど薄い金属板は突き抜ける。厚い鉛の板でも壁に少し入りこむという。

◆敬称略 (真島勝三主筆・元日本工業新聞社東北総局長・元産経新聞社記者)

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