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いわき経済報

-福島県いわき市発の地域経済情報紙-

東電社員家族避難は否定・30km圏外補償要請も玉虫色 「いわき市議会東日本大震災復興特別委員会で原発事故説明」

損害賠償・収束への取り組み・今後の課題 東京電力皷副社長らが報告

2011年7月25日<いわき経済報・電子版速報>

 東京電力の皷紀男副社長ら幹部5人が、25日、午後のいわき市議会東日本大震災復興特別委員会で、福島第一原子力発電所の前代未聞の放射性物質拡散事故などについて現状などを報告した。 同市議会本会議場で同特別委員会の各議員たちに、事故の経過、収束状況や補償問題などについて説明した。皷副社長は、冒頭から原発事故に対し、迷惑をかけたと謝罪を表明した。 同特別委員会には、皷紀男福島原子力被災者支援対策本部長・立地本部副本部長、新妻常正理事・同対策本部副本部長、土堂広一福島地域支援室副室長、皆川善満同支援室副室長、森重行福島原子力補償相談室福島補償相談センターいわき補償相談センター所長の5人が対応した。

原子力損害賠償の進捗状況は、福島第一原発から30km圏内の避難などに関する仮払いは、4月下旬から支払った金額は、1世帯当たり、100万円、75万円の二通りで、5万4400世帯、約507億円を支払った。同圏内の精神的損害を含む追加仮払いは、30万円から10万円で支払準備中だ。

同圏外の農業者への出荷制限や自粛要請は、3月と4月分のJA請求書受領分は、請求額の2分の1、6月下旬から約4億7000万円のうち約1億9000万円を支払った。個人農業者への受け付け開始は、6月下旬からとなっている。 航行危険区域や自粛要請に伴う漁業者への支払は、3月と4月分の福島県漁業連請求書受領は、6月中旬から請求額の2分の1、約21億円請求のうち約10億円を支払った。個人漁業者の受付は、6月下旬から始まった。

中小企業や個人事業主に対する同圏内の補償は、6月上旬から請求額2分の1、上限250万円(書類が整わない場合は20万円)で、約4700件、総額約58億円を支払った。いずれも農業者、魚業者、中小企業と個人事業主は、福島圏内が対象となる。

このほか、原発の収束に向けた取り組みの中で、放射線量の減少、安定的な冷却など報告した。福島第二原発1号機から4号機(合計出力440万kw)に付いては、大地震後、自動停止した。現在、原子炉は冷温停止中と説明した。また、ステップ2の目標や達成時期などを説明、政府発表の内容と同じく、中期的には3年程度必要と報告した。

創世会(樫村弘会長)の佐藤和良議員からは、原発事故後、いわき市への通報がなかったことや東電社員の家族を避難させた事実関係などを質問、東電側は、社員家族を避難させた事実はないと応えた。 日本共産党いわき市議団(高橋明子団長)は、いわき市の渡辺敬夫市長に対し、東京電力の放射性物質による被害、避難区域にとどまらず農林水産業や商工業などの被害、風評被害も含む営業損害、福島第一原発30km圏外のいわき市民に対する精神的損害も東京電力に対し、被害補償するよう前回の4月28日に続き2回目の申し入れをした。

今回も、高橋団長は、いわき市民の健康管理問題や生活面の精神的被害の補償問題を取り上げ、皷副社長ら出席幹部に対して迫ったが、検討するにとどまった。 東京電力に対し、福島第一原発など原発の運営や安全性、補償問題などについて同市議会数会派が質問したが、皷副社長ら出席幹部は、質問への真実性を応えず、がんばりたいなどと玉虫色に落ち着き、約150分に渡った質疑応答は茶番劇に終わった。東京電力に対し、会派によっては事前に20項目前後の質問事項を連絡、真実性のあるコメントを求めたが、東電出席者の回答は真剣でなかったという。

ちなみに、渡辺市長は、6月30日、東京電力清水正孝前社長(顧問)といわき市を訪ねた西澤俊夫新社長に、農水産業、製造産業などへの補償を文書で要望したが、いまだに鉄砲玉だ。

◆敬称略 (真島勝三主筆・元日本工業新聞社東北総局長・元産経新聞社記者)

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