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いわき経済報

-福島県いわき市発の地域経済情報紙-

魅力ある町づくり「福島第一原発1号機爆発で逃げた風評」渡辺敬夫・いわき市長

東日本大震災あと「今と後」の動き

2011年5月10日<いわき経済報・電子版速報>

 東日本大震災発生で、福島県いわき市も岩手県や宮城県の沿岸部地区と同じく3月11日午後2時46分、大地震、大津波による被害にあった。大地震後、同市は、市消防本部に、市災害対策本部を設置し、大地震の地域被害の情報収集に対応した。渡辺敬夫市長ら市職員幹部らを含め、大地震発生の11日から同対策本部に寝泊まりした。連続4日間の雑魚寝情報収集だ。東京電力福島第一原子力発電所1号機クレーン室大爆発で、日本国民は、経験のない驚きようだった。同原発1号機に近い半径30㌔㍍から60㌔㍍の範囲にある同市民を含め、原発周辺の一部住民は蜘蛛の子散らすごとく、遠くへ去った。また、一部住民だけ去ったのではない。国の出先機関やマスコミ、医者、銀行員などさまざまな、職種のビジネスマンも去っていったという。 同原発4号機までも含めた爆発事故で、ダブルパンチの驚きで、さらに、去った住民は増えるばかりとなった。その数日後、同市行政の頂点に立つ渡辺市長は、同市内から「逃げた」という風評が市内を駆け巡った。今でも、逃げた噂は絶えない。

そこで、あおいポスト社は、渡辺市長に対し、風評の実態を聞くと共に、市長のコメントをもらった。 渡辺市長は、悪い噂について「事実ではありません」と、きっぱり記者に言い切った。また、同市秘書課の松島良一主幹も「渡辺市長は、いわき市から出ていません」と、記者に語った。渡辺市長は、雲隠れしていたわけではなく、災害という事態に対応しなければならない仕事(行政や政策)に、市民に対し、馬耳東風したわけでもない。市民のために奔走していたというのが実態だ。野菜類や機械、部品類までも放射性物質汚染されたという事実、風評も台風並みだが、市長が逃げたという嵐並の風評も、驚きである。市民のだれが流したのか不明だが、風評は正常稼動原発よりも怖いかも――。同市が、魅力ある町づくりに、パワーアップすることを期待したい。

■■■渡辺敬夫・市長のコメント■■■■■
「まもなく、3月11日に発生した東日本大震災後2カ月が過ぎようとしていますが、このほどの震災で、お亡くなりになった市民と、ご遺族に対し、改めて哀悼の意を表すと共に、現在もなお、避難所生活を余儀なくされている市民に対して、心よりお見舞い申しあげます。今回の災害を振り返ってみますと、当市では大地震、大津波で沿岸部を中心とした甚大な被害を受けました。直ちに、市消防本部に市災害対策本部を設置し、被害状況の把握と、その対応を進めましたが、避難所自体が津波で損壊し、通信網がパンク状態で極めて連絡がとりにくい状況だったこと、最大で避難された市民が2万人にも上ったこと、さらに、福島第一原子力発電所事故が相次いで発生し、放射性物質への不安や、それによる市内での物流の停滞など、初めの1週間は、これまでの災害とは次元の異なる状況にありました。このように、三重苦、四重苦の極めて厳しい状況の中、すべての案件に対し、私は市職員や関係機関と共に、市災害対策本部内に寝泊りしながら、一丸となって、災害発生時から24時間体制で困難な状況に対応し続けました。具体的には、市指定避難所以外の避難所の把握や、最大で150箇所を超えた避難所への食料品などの物資搬送、水道などのライフラインの復旧や医療の確保を図ると共に、食料品やガソリン、日用品など生活必需品の物流の回復に向けて、国会議員や国、県、業界団体などに強く働きかけ、それぞれ極限状態からの回復への足掛かりを付けました。 

また、当時の状況を勘案し、国の指示を待たず、市民の安全・安心を最優先に考えた「安定ヨウ素剤」の配付を実施しました。さらに、情報量が極めて少ない中、市として的確な判断をするため、東日本大震災発生後に当たる3月13日には被災地などを回り、直接現場の状況を確認したところです。一方、物資が十分に無い時、自宅での待機を余儀なくされている市民に対し、公民館を拠点としての食料品などの配給や、高齢あるいは障害があるなど外出困難な市民にも、ボランティアの支援のもと、ご自宅に直接物資をお届けするなどの対応を行ってきました。このような現在進行形の災害対策を実施している中、ライフラインなど、ようやく一定の復旧が見えつつあった4月11日と12日に、当市南部地域を震源とする大きな余震が発生、新たに土砂災害などが起き「多重災害」の状況が懸念されています。特に、水道は、津波などによる被災地を除き、ほぼ、復旧に近づいておりましたが、この余震で、市内全域が再び断水となりました。復旧には、かなりの時間を必要と思っていましたが、市水道局、全国各地からの応援職員、自衛隊、そして管工事事業者の24時間体制による活動で、10日間というスピーディな復旧となりました。また、今後も大きな余震が想定されるなど、当市においては災害が継続している厳しい状況ではありますが、現時点では、被災された方に対する生活再建に向けた取組みを最優先に進めています。このため、避難されている市民には、生活の基礎であり、心の安寧のよりどころとなる住居の提供に向けた取組みを全力で進めています。すでに4月16日から、順次、雇用促進住宅や民間の借上げ住宅などに移っていただいていますが、引き続き被災された市民全員が早期に入居できるよう全力をあげています。今後は、市の復旧、復興に向けて着実に進めていきますが、市の地域特性を踏まえた復興ビジョンを取りまとめ、全市民が共有できる「復興の姿」を明確に示し、特に、市民の安全や安心を最大限に確保することを重視し、震災前よりも活力を備えた町づくりを進めます。また、国や関係機関に対しても、当市の復興を全面的に支援してもらうため、これまでの制度的な枠組みに捕らわれない対応や、迅速な意思決定を強く求めていく考えです。そして、今回の被災の痛みを乗り越え、将来に希望を持てる町づくりを、市民のご協力をいただきながら「オールいわき」体制で、全力で進めたいと考えています。



◆敬称略 (真島勝三主筆・元日本工業新聞社東北総局長・元産経新聞社記者)

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